財産管理
【東京】会計事務所と税理士事務所の違いとは?税理士法人・会計士事務所との違いと選び方をプロが解説

「会計事務所と税理士事務所、どちらに相談すればいいのか分からない」。
会社設立や確定申告を前に、こう迷う経営者や個人事業主は少なくありません。
結論から言うと、両者は基本的に同じです。
税理士法では税理士の事務所を「税理士事務所」と呼ぶと定めており、「会計事務所」はその通称にすぎません。
本当に見るべきなのは、名前ではなく代表者の資格と組織の形です。
この記事では、会計事務所・税理士事務所・会計士事務所・税理士法人・監査法人の違いを比較表で整理します。
そのうえで、状況別の相談先と依頼前に確認したいポイントをお伝えします。
解説するのは、公認会計士・税理士の両方の資格を持つ東京の齋藤久誠公認会計士・税理士事務所です。
相談先選びに迷ったら、初回無料のご相談もご活用ください。
目次
会計事務所と税理士事務所の違いは?結論は「基本的に同じ」
両者の違いを一言でまとめると、次のとおりです。
- 税理士事務所:税理士が開く事務所の、法律上の呼び方(税理士法第40条)
- 会計事務所:税理士事務所などの通称。名前に法律上の決まりはない
- サービス内容:税理士がいれば、税務申告や税務相談など受けられる内容は基本的に同じ
法律上の正式な名前は「税理士事務所」
税理士は、税理士業務を行うための事務所を必ず設けなければなりません。
そしてその事務所は「税理士事務所と称する」と定められています(税理士法第40条)。
一方で、「会計事務所」という言葉は法律に出てきません。
税理士が「〇〇会計事務所」と名乗ることも広く行われています。
名前の響きだけで、事務所の中身を見分けることはできません。
税理士がいない「会計事務所」には申告を頼めない
税理士でない人が「税理士事務所」やそれに似た名前を使うことは禁止されています(税理士法第53条)。
看板が「税理士事務所」なら、税理士がいることは確実です。
注意したいのは、「会計事務所」という名前にはこの制限がない点です。
税理士がいない事務所でも、記帳代行や給与計算は行えます。
しかし、税務申告書の作成や税務相談は税理士にしかできません(税理士法第52条)。
申告まで任せたいなら、税理士が在籍しているかを必ず確かめましょう。
日常の税務サポートなら、名前による差はない
帳簿のチェックや決算書の作成、確定申告といった日常の税務では、受けられるサービスに大きな差はありません。
税務調査の立ち会いや節税の相談も、どちらの事務所でも対応しています。
顧問契約で会社の税務を任せるなら、名前ではなく担当者の実力と相性で選びましょう。
会計士事務所・税理士法人・監査法人との違い【比較表】
似た名前の組織は、ほかにもあります。
代表者の資格と組織の形で整理すると、違いは次の表のとおりです。
| 名称 | 開設者・組織の形 | 主な業務 | 主な依頼者 |
| 税理士事務所 | 税理士(個人事業) | 税務申告・税務相談・記帳代行 | 個人事業主・中小企業・個人 |
| 会計事務所 | 税理士事務所などの通称(名前の決まりなし) | 事務所による(税理士がいれば税理士事務所と同じ) | 個人事業主・中小企業・個人 |
| 会計士事務所 | 公認会計士(個人事業) | 監査・財務コンサルティング(税理士登録があれば税務も) | 中堅企業・上場準備企業など |
| 税理士法人 | 税理士2人以上でつくる法人 | 税務申告・税務相談など税理士業務全般 | 個人から大企業まで幅広い |
| 監査法人 | 公認会計士5人以上を含む法人 | 財務諸表の監査(法定監査) | 上場企業・会社法上の大会社 |
会計士事務所:公認会計士が代表を務める事務所
公認会計士が開く事務所は、「公認会計士事務所」や「会計士事務所」と呼ばれます。
本業は、決算書が正しいかを確かめる監査と、財務のコンサルティングです。
公認会計士は、税理士として登録すれば税務の仕事もできます。
この場合、税務を行う事務所は税理士法上の税理士事務所にもあたります。
「公認会計士・税理士事務所」と名乗る事務所の多くは、税務と財務の両方に対応しています。
税理士法人:税理士2人以上でつくる法人
税理士法人は、税理士が共同で設立する法人です(税理士法第48条の2)。
社員(出資者・経営者)は全員が税理士でなければなりません。
社員が1人の状態が6か月続くと解散するため、実質的に2人以上の税理士が必要です。
個人の税理士は事務所を1つしか持てませんが、税理士法人は支店を出せます。
担当者が抜けても業務が止まりにくい点が強みです。
一方で規模が大きいほど担当者の入れ替わりが多く、代表と直接話せないこともあります。
監査法人:上場企業などの監査を担う法人
監査法人は、5人以上の公認会計士を含む社員で設立する法人です(公認会計士法第34条の7)。
主な仕事は、上場企業や会社法上の大会社が受ける法定監査です。
大会社とは、資本金5億円以上または負債総額200億円以上の株式会社です(会社法第2条第6号)。
大会社は、会計監査人(公認会計士または監査法人)を置かなければなりません(会社法第328条)。
中小企業が日常の税務を頼む相手ではないと考えてよいでしょう。
税理士と公認会計士は何が違う?資格と独占業務を比較
事務所の違いは、突き詰めると代表者の資格の違いです。
押さえたいポイントは次の3つです。
- 独占業務:税理士は「税務」、公認会計士は「監査」
- 根拠となる法律:税理士は税理士法、公認会計士は公認会計士法
- 兼業:公認会計士は税理士登録で税務もできるが、税理士は監査ができない

| 比較項目 | 税理士 | 公認会計士 |
| 根拠となる法律 | 税理士法 | 公認会計士法 |
| 独占業務 | 税務代理・税務書類の作成・税務相談 | 財務諸表の監査・証明 |
| もう一方の業務 | 監査はできない | 税理士登録をすれば税務もできる |
| 主な依頼者 | 個人事業主・中小企業・個人 | 上場企業・上場準備企業・中堅企業 |
| 得意な領域 | 税務申告・節税対策・税務調査対応・記帳代行 | 財務分析・内部統制・M&A・IPO支援 |
税理士の独占業務は「税務代理・税務書類の作成・税務相談」
税理士の独占業務は、税務代理・税務書類の作成・税務相談の3つです(税理士法第2条第1項)。
他人のために申告書を作ったり、税金の相談に乗ったりできるのは税理士だけです。
法人税・所得税・消費税・相続税などの申告書を正しく作り、節税の提案も行います。
税務調査では経営者の代理人として、税務署との交渉にあたります。
税務調査への備え方は税務調査に強い税理士の選び方で解説しています。
なお、記帳代行や財務書類の作成は、税理士の独占業務ではありません(同条第2項)。
記帳だけなら、税理士以外の業者にも依頼できます。
ただし申告まで任せるなら、最初から税理士に頼むほうが手戻りは少なくなります。
公認会計士の独占業務は「財務諸表の監査」
公認会計士の独占業務は、財務諸表の監査と証明です(公認会計士法第2条第1項)。
決算書が正しく作られているかを、独立した立場から確かめて証明します。
このほか、財務書類の作成や財務の調査・立案・相談も行えます(同条第2項)。
M&Aでの財務デューデリジェンス(買収先の財務調査)は、公認会計士の得意分野です。
上場準備に必要な内部統制の整備も支援します。
公認会計士は税理士登録をすれば税務もできる
公認会計士は、税理士となる資格を持っています(税理士法第3条第1項第4号)。
2017年4月以降に公認会計士となる資格を得た人は、税法に関する研修の修了も必要です。
そのうえで税理士名簿に登録すると、税理士として税務を行えます(同法第18条)。
反対に、税理士が公認会計士の監査業務を行うことはできません。
税務と財務を1か所で相談したいなら、両方の資格を持つ専門家を選ぶのが近道です。
【状況別】会計事務所・税理士法人・会計士事務所のどこに相談すべき?
相談先は、会社の規模と今後の目標で選びます。
目安は次のとおりです。
- 日常の税務・記帳を任せたい:税理士事務所(会計事務所)
- 担当者が替わっても安定した体制を求める:税理士法人
- IPO・M&A・資金調達など財務の課題がある:公認会計士が在籍する事務所
- 上場企業・大会社の法定監査:監査法人
日常の税務を適正な費用で任せたいなら税理士事務所
法人成りしたばかりの会社や、従業員が数十名までの中小企業が当てはまります。
必要な業務の多くは、税務申告・記帳代行・年末調整です。
地域の税理士事務所なら、こうした業務を適正な顧問料で任せられます。
会社設立の段階から相談したい方は、会社設立を税理士に依頼するメリットと費用相場も参考にしてください。
体制の安定や幅広い対応を重視するなら税理士法人
税理士が複数いるため、相続税や国際税務など分野ごとに担当を分けている法人もあります。
担当者が休んでも代わりがいるので、決算や税務調査の対応が止まりにくい点も安心です。
ただし規模が大きいほど、顧問料は高めになる傾向があります。
将来のIPO・M&Aを見据えるなら公認会計士が在籍する事務所
数年以内に上場を目指す場合や、M&Aで会社の買収・売却を考えている場合が当てはまります。
企業価値の評価や投資家への説明には、監査の実務を知る公認会計士の視点が役立ちます。
融資を受けるための事業計画書づくりでも、財務の知識が力を発揮します。
見落としがちなのが、公認会計士と税理士の両方の資格を持つ専門家がいる事務所です。
日々の税務と将来の財務戦略を、1つの窓口で相談できます。
会社の成長に合わせて相談先を変える手間もかかりません。
会社の法人税と経営者個人の所得税をあわせて考える視点も大切です。
具体例は、当事務所の支援事例個人所得税と法人税の税率差に着目した事例をご覧ください。
なお、相続登記など不動産の名義変更は司法書士の仕事です。
税理士との使い分けは税理士と司法書士の違いで解説しています。
依頼前に確認したい3つのポイント
名前で選べないからこそ、次の3点を確認しましょう。
- 税理士登録と、自社の業種・規模に合う実績があるか
- 担当者との相性とレスポンスの早さ
- 作業代行だけでなく経営の相談に乗ってくれるか
1. 税理士登録と自社に合う実績があるか
最初に、依頼先に税理士が在籍しているかを確認します。
日本税理士会連合会の税理士情報検索サイトで、登録の有無を調べられます。
次に、自社と同じ業種・規模の支援実績があるかを確かめます。
小売業の在庫や建設業の外注費、IT企業の売上計上など、業種ごとに注意点は大きく異なります。
マネーフォワードやfreeeなどのクラウド会計に対応しているかも確認しておきましょう。
銀行口座やクレジットカードと連携すれば、仕訳の手間を大きく減らせます。
2. 担当者との相性やレスポンスの早さ
実績が豊富な事務所でも、担当者との相性が悪ければ長く付き合えません。
専門用語を並べず、経営者の目線でかみ砕いて説明してくれるかを見ましょう。
融資の相談や税務署からの連絡など、急ぎの用件はいつ起きるか分かりません。
最初の問い合わせへの返信の早さは、その後の対応を見極める材料になります。
3. 単なる「作業代行」ではなく「経営相談」まで対応してくれるか
記帳と申告書の作成だけを行う「作業代行型」の事務所では、過去の数字の整理で終わります。
選びたいのは、試算表から改善点や投資の余力を教えてくれる「提案型」の事務所です。
「利益が出ているので、来期は採用や設備投資に回しましょう」「固定費が膨らんでいるので見直しましょう」。
こうした一歩踏み込んだ助言があるかで、顧問料の価値は大きく変わります。
面談でする質問や顧問料の相場は、失敗しない顧問税理士の選び方5選で解説しています。
選び方の全体像は東京で失敗しない税理士の選び方7選をご覧ください。
東京で頼れる経営のパートナーなら「齋藤久誠公認会計士・税理士事務所」へ
税務と財務の両面から相談できる専門家をお探しなら、東京の齋藤久誠公認会計士・税理士事務所へご相談ください。
当事務所の特徴を紹介します。
公認会計士・税理士の双方の強みを活かしたワンストップサポート
代表の齋藤久誠は、公認会計士・税理士・行政書士の資格を持っています。
有限責任監査法人トーマツで監査業務に携わった後、みずほ証券で超富裕層向けのコンサルティングを担当してきました。
税金の計算にとどまらず、決算書の分析や事業承継、M&Aといった経営判断にも財務の視点から助言します。
代表の経歴と考え方は代表挨拶でご覧いただけます。
会社の税金と経営者個人の資産・相続は切り離せません。
代表はこれまで、銀行員時代を含め300世帯を超えるお客様のライフプランをお手伝いしてきました。
所得税・相続税の節税は節税対策コンサルティングをご覧ください。
初回相談は無料。オンライン面談にも対応しています
初回のご相談は無料です。
事務所は二子玉川駅から徒歩3分で、ご事情に合わせてオンラインでの面談も承ります。
「今の顧問税理士に不満がある」「どこに相談すべきか分からない」など、どんなお悩みでも構いません。
受付は平日9:00〜18:00、土曜9:00〜12:00の完全予約制です。
会計事務所と税理士事務所に関するよくある質問
Q. 会計事務所には必ず税理士がいますか?
必ずいるとは限りません。
「会計事務所」という名前には、法律上の決まりがないためです。
税務申告を頼むなら、税理士情報検索サイトで登録を確認しましょう。
Q. 公認会計士と税理士、どちらに依頼すればよいですか?
日常の税務申告や節税の相談なら、税理士で十分です。
上場準備やM&Aなど財務の課題もあるなら、税理士登録をした公認会計士が適しています。
Q. 記帳代行だけなら税理士でなくても頼めますか?
頼めます。
記帳代行は税理士の独占業務ではないためです。
ただし、申告書の作成や税務相談は税理士にしか依頼できません。
Q. 税理士法人と個人の税理士事務所、どちらが安心ですか?
一概には言えません。
税理士法人は体制が安定しやすく、個人の事務所は代表に直接相談しやすいのが強みです。
自社が重視する点に合わせて選びましょう。
まとめ:名前ではなく資格と体制で相談先を選ぼう
会計事務所と税理士事務所は、基本的に同じです。
押さえておきたいポイントは次のとおりです。
- 法律上の正式な名前は「税理士事務所」で、「会計事務所」は通称
- 税務申告・税務相談ができるのは税理士と税理士法人だけ
- 税理士法人は税理士2人以上の法人、監査法人は監査を担う法人
- IPO・M&Aなど財務の課題があるなら、公認会計士の在籍も確認する
税務と財務の両方に不安がある方は、東京の齋藤久誠公認会計士・税理士事務所までお気軽にお問い合わせください。
初回相談は無料で、状況を伺ったうえで最適な進め方をご提案します。

1978年神奈川県横浜市生まれ。監査法人トーマツで監査・IPO・M&Aに従事した後、みずほ証券にて総資産30億円以上の超富裕層向け相続承継コンサルティングに約10年従事。2020年に独立開業。2024年、東京・神奈川・千葉・埼玉を中心に金融資産5,000万円以上の方へ資産承継コンサルティングを提供するため、株式会社Family CFOを設立。
税理士登録番号139151/公認会計士登録番号30862/行政書士登録番号250803935
FAQ
よくあるご質問
- 電話・メールでの税務相談は可能ですか?
- 当事務所の方針としまして、ご相談の際には、直接お会いしてお話させていただいております。ただし、場合によっては、お電話にて相談を承る場合もあります。詳しくは、一度お電話またはお問い合わせフォームからお問い合わせください。
- 相談に行く際、事前に準備しておくべきことはありますか
- 初回面談はお客様のご相談事項をお伺いすることが中心です。ご相談事項に関連する資料をご準備ください。
- 費用はいくらかかりますか?
- お支払いいただく費用はご依頼事項により異なります。ご依頼いただく前にお見積書を作成させていただきますのでご依頼ください。
- 駐車場はありますか?
- 当事務所は専用駐車場を用意しておりません。近隣の駐車場をご利用いただくか公共交通機関でのご来訪をお願いいたします。
- 予約なしで相談できますか?
- 当事務所は完全予約制とさせていただいております。ご相談をご希望の際は、事前に電話またはメールでのお問合せをお願い致します。
information
事務所情報
- 社名
- 株式会社Family CFO
- 住所
- 〒100-0005
東京都千代田区丸の内1-1-3
日本生命丸の内ガーデンタワー3F
- tel
- 03-6824-5731
- 最寄り駅
- JR東京駅丸の内北口から徒歩7分 東京メトロ大手町駅 D6出口直結
- 社名
- 株式会社Family Asset
- 住所
- 〒150-0034
東京都渋谷区代官山町20−23
Forestgate Daikanyama MAIN棟 3F
- tel
- 03-4500-7524
- 営業時間
-
平日 9:00〜18:00 / 土曜 9:00〜12:00
当社は完全予約制となっております。
- 免許番号
- 宅地建物取引業 東京都知事(1)第113120
- 社名
- 齋藤久誠公認会計士・税理士事務所
- 住所
- 〒158-0094
東京都世田谷区玉川3-11-1柳小路東角3階310
- tel
- 050-3639-1594
- 最寄り駅
- 東急田園都市線・大井町線『二子玉川』駅 徒歩3分

















