財産管理
【東京】会社設立を税理士に依頼するメリットは?費用相場や選び方のポイントをプロが徹底解説

「会社を作りたいが、手続きは自分でできるのか」
「税理士に頼むといくらかかるのか」
東京で起業や法人化を考えている方から、よく寄せられる疑問です。
結論から言うと、会社設立を税理士に頼む一番の価値は、書類の代行よりも「設立後の税金とお金の設計」にあります。
税理士への設立手数料は0〜5万円程度が目安で、顧問契約とセットなら0円の事務所もあります。
この記事では、税理士に頼むメリット・費用相場・設立の流れと届出の期限・税理士の選び方を解説します。
個人事業主や不動産オーナーが法人化するときの考え方も紹介します。
公認会計士・税理士のダブルライセンスを持つ東京の齋藤久誠公認会計士・税理士事務所が、実務の視点でお伝えします。
目次
東京で会社設立を税理士に依頼すべき5つの理由(メリット)
設立の手続きだけなら、自分で行うこともできます。
それでも税理士に頼む価値があるのは、次の5つの理由からです。
- 役員報酬や決算期を、税金と社会保険料の負担から逆算して決められる
- 定款や登記の不備を防ぎ、本業に時間を使える
- 創業融資の事業計画書づくりを相談できる
- 期限のある税務署・都税事務所への届出を漏れなく出せる
- 公認会計士なら、将来の資金調達やM&Aまで見据えた助言を受けられる
1. 設立前の「シミュレーション」で節税・社会保険料を最適化できる
役員報酬の額によって、法人税・所得税・住民税・社会保険料の合計が大きく変わります。
報酬を低くしすぎれば会社の法人税が増え、高くしすぎれば社会保険料と所得税が重くなります。
税理士は売上の見込みをもとに、手元に残るお金が多くなる配分を試算します。
役員報酬は、事業年度の開始から3か月以内に決める必要があります(国税庁「No.5211 役員に対する給与」)。
その後は原則として期の途中で変えられないため、設立の前後で早めに相談しておくと安心です。
2. 定款作成や登記のミスを防ぎ、本業に集中できる
定款は、会社の目的や組織のルールを定める基本の書類です。
事業目的の書き方によっては、許認可の取得や銀行口座の開設で説明を求められることがあります。
税理士に頼めば、提携する司法書士・行政書士と連携して定款作成から登記まで進められます。
法務局での差し戻しや調べものに時間を取られず、顧客開拓など本業の準備に集中できます。
3. 創業融資の事業計画書づくりを相談できる
東京で起業する場合、日本政策金融公庫の創業融資や東京都の制度融資を使うケースが多くあります。
審査では、自己資金の状況や売上見込みの根拠を事業計画書で説明する必要があります。
税理士は、資金繰り表や損益計画など数字の部分を一緒に作れます。
審査の結果を保証するものではありませんが、計画の根拠を整理しておくことで、面談で説明しやすくなります。
4. 設立直後に必要な「税務署への届出」を網羅できる
登記が終わったら、税務署・都税事務所・年金事務所へ届出が必要です。
期限は5日以内・15日以内・2か月以内など、届出ごとに異なります。
特に重要なのが「青色申告の承認申請書」です。
出し忘れると、赤字を翌年以降に繰り越して利益と相殺する「欠損金の繰越控除(最長10年)」が使えません。
創業期は赤字になりやすいため、この届出の漏れは大きな損失につながります。
消費税の判断も必要です。
資本金1,000万円未満の新設法人は、原則として設立1期目・2期目の消費税が免除されます。
ただし、インボイス(適格請求書発行事業者)に登録すると免除されません(国税庁「No.6503 基準期間がない法人の納税義務の免除の特例」)。
取引先がインボイスを求めるかどうかで、登録の要否を決めます。
5. 「公認会計士」がいれば、将来のIPOやM&Aも見据えた経営ができる
将来、出資を受けたい・上場を目指したい・事業を売却したいと考えているなら、公認会計士の資格を持つ税理士への相談が向いています。
公認会計士は監査の専門家で、資本政策や内部管理の仕組みづくりにも詳しいためです。
設立時の株主構成や資本金の決め方は、後から変えるのに手間と費用がかかります。
最初から将来の資金調達を見据えて決めておくと、成長の段階で困りにくくなります。
【東京の相場】会社設立にかかる費用と税理士報酬
会社設立の費用は、国などに払う「法定費用」と、専門家に払う「手数料」に分かれます。
2026年10月時点の目安をまとめました。
株式会社・合同会社それぞれの実費(法定費用)
| 項目 | 株式会社(紙の定款) | 株式会社(電子定款) | 合同会社(紙の定款) | 合同会社(電子定款) |
| 定款の収入印紙 | 40,000円 | 0円 | 40,000円 | 0円 |
| 定款認証手数料 | 15,000〜50,000円 | 15,000〜50,000円 | 不要 | 不要 |
| 登録免許税 | 150,000円〜 | 150,000円〜 | 60,000円〜 | 60,000円〜 |
| 登記事項証明書など | 約2,000円 | 約2,000円 | 約2,000円 | 約2,000円 |
| 合計 | 約20.7万〜24.2万円 | 約16.7万〜20.2万円 | 約10.2万円〜 | 約6.2万円〜 |
表の金額は、次の条件で計算しています。
- 登録免許税:資本金×0.7%。株式会社は最低15万円、合同会社は最低6万円
- 定款認証手数料:資本金100万円未満で、発起人が個人3人以下・取締役会なしなどの条件を満たすと1万5,000円(2024年12月から)。それ以外は資本金に応じて3万〜5万円
- 電子定款:収入印紙が不要。ただし電子署名の環境が必要なため、専門家に頼むと4万円を節約しやすい
税理士に依頼する場合の費用目安
専門家への手数料は、税理士が0〜5万円程度、登記を担う司法書士が0〜5万円程度が目安です(税理士ドットコム「会社設立にかかる税理士費用」)。
設立後の顧問契約を条件に、設立手数料を割り引いたり0円にしたりする事務所も多くあります。
電子定款で印紙代の4万円が浮くため、手数料と相殺すると、総額は自分で設立する場合と大差ないこともあります。
顧問料そのものの相場は、顧問税理士の選び方と顧問料の相場で解説しています。
東京の税理士報酬が極端に安い場合の注意点
「設立費用0円」「顧問料は月額1万円以下」といった広告もあります。
安いこと自体は問題ありませんが、次の点は契約前に確認しましょう。
- 作業の範囲:帳簿の入力は自分で行う前提か、相談はメールだけか
- 別料金の業務:決算申告・年末調整・償却資産の申告・税務調査の立会いが含まれるか
- 担当者:税理士本人が担当するか、資格のない職員が担当するか
年末調整など設立後に発生する費用は、年末調整を税理士に依頼する費用相場で紹介しています。
自分で行う場合と何が違う?司法書士・行政書士との比較
会社設立をうたう士業には、税理士のほかに司法書士と行政書士がいます。
それぞれの役割は次のとおりです。
| 資格 | 主な役割 | 得意な場面 |
| 税理士 | 税務署などへの届出・会計・税務申告・税金の相談 | 設立後の税金・お金の設計 |
| 司法書士 | 法務局への登記申請の代理 | 登記手続き |
| 行政書士 | 定款の作成、許認可(建設業・飲食業など)の申請 | 許認可が必要な業種の設立 |
登記の申請代理は司法書士の業務で、税理士は行えません。
そのため多くの税理士事務所は、司法書士と連携して設立を進めます。
設立後の経営まで見据えるなら、窓口を税理士にすると手続きと税金の相談をまとめられます。
違いの詳細は税理士と司法書士の違いをご覧ください。
自分でする場合の「隠れたコスト」とリスク
会社設立を支援するクラウドサービスも増え、自分で設立するハードルは下がっています。
ただし、次の点は事前に理解しておきましょう。
- 時間:書類の作成や役所とのやり取りに、慣れない方ほど時間がかかる
- 印紙代:紙の定款だと収入印紙4万円がかかる
- 判断ミス:資本金・決算期・役員報酬など、後から変えにくい項目を税金の観点なしで決めてしまう
税理士なら「設立後」の税務顧問まで一気通貫で任せられる
司法書士や行政書士への依頼は、設立手続きが終われば区切りとなるのが一般的です。
一方で税理士には、設立後の記帳・給与計算・源泉所得税の納付・決算申告まで続けて任せられます。
設立時の事情を知る税理士なら、その後の相談もスムーズです。
会社設立から初年度の決算までの流れ(スケジュール)
設立は、大きく次の4つのステップで進みます。
- 基本事項の決定と事前相談
- 定款の作成・認証と登記申請
- 税務署・都税事務所・年金事務所への届出
- 銀行口座の開設と資金調達
ステップ1:基本事項の決定と事前相談
まずは社名・本店所在地・資本金・事業目的・決算期を決めます。
この段階で税理士に相談し、消費税の免税期間を使うか、インボイスに登録するかの方針も固めます。
ステップ2:定款作成・認証と登記申請
株式会社は公証役場で定款の認証を受け、法務局へ登記を申請します(合同会社は認証不要)。
登記を申請した日が、会社の設立日になります。
ステップ3:税務署・自治体への各種届出
登記が終わったら、次の届出を期限内に出します(2026年10月時点)。
| 届出 | 提出先 | 期限 |
| 健康保険・厚生年金保険 新規適用届 | 年金事務所 | 事実発生から5日以内 |
| 法人設立・設置届出書 | 都税事務所(東京23区) | 事業開始から15日以内 |
| 法人設立届出書 | 税務署 | 設立の日から2か月以内 |
| 青色申告の承認申請書 | 税務署 | 設立から3か月を経過した日と1期目の終了日のうち早い日の前日まで |
| 給与支払事務所等の開設届出書 | 税務署 | 開設から1か月以内 |
| 源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書 | 税務署 | 随時(給与の支払いが10人未満の場合に提出できる) |
法人は社長1人だけの会社でも、役員報酬を払えば社会保険への加入が必要です。
税務署への届出はe-Taxで電子申請でき、税理士に頼めばまとめて提出してもらえます。
ステップ4:銀行口座開設と資金調達の実行
登記事項証明書が取れたら、法人口座の開設を申し込みます。
法人口座の審査では事業内容を詳しく確認されるため、事業計画書や会社のホームページを用意しておくと説明しやすくなります。
創業融資を申し込む場合も、この時期に手続きを進めます。
失敗しない!東京で会社設立に強い税理士を選ぶ3つの基準
会社設立を任せる税理士は、次の3つの基準で選ぶと失敗しにくくなります。
- 創業融資の支援経験があるか
- 使いたい会計ソフトに対応しているか
- 相談への返事が早く、相性が合うか
1. 創業融資(日本政策金融公庫など)の実績が豊富か
創業期の最大の課題は資金繰りです。
融資を考えているなら、創業融資の申請を支援した経験があるかを面談で確認しましょう。
国の「認定経営革新等支援機関」に登録している税理士かどうかも、判断材料の一つです。
2. クラウド会計(freee/マネーフォワード等)に対応しているか
クラウド会計ソフトは、銀行口座やクレジットカードの明細を自動で取り込めます。
使いたいソフトがある場合は、その税理士が対応しているかを契約前に確認しましょう。
数字を早く把握できる環境を設立時に作れば、経営判断が速くなります。
3. 経営者のビジョンに寄り添う「レスポンスの速さ」があるか
設立前後は、判断が必要な場面が続きます。
初回の面談で「質問への返事は何日以内か」「連絡手段はメール・電話・チャットのどれか」を確認しておきましょう。
顧問税理士の選び方は東京で失敗しない顧問税理士の選び方5選で、さらに詳しく解説しています。
個人事業主・不動産オーナーの法人化は「税率の差」で判断する
新しく起業する人だけでなく、個人事業主や不動産オーナーが会社を作る「法人化」でも税理士の役割は大きくなります。
判断の軸になるのは、個人の所得税と法人税の税率の差です。
- 所得税:所得が増えるほど税率が上がり、5〜45%(国税庁「No.2260 所得税の税率」)。このほか住民税が10%
- 法人税:中小法人は年800万円以下の所得に15%、それを超える部分に23.2%(国税庁「No.5759 法人税の税率」)
所得が高い人ほど、法人化で税負担を抑えられる余地が大きくなります。
ただし、法人化すると社会保険料や決算の費用も増えるため、トータルの手取りで比べることが大切です。
当事務所では、アパート2棟を持つ60歳の方の資産管理会社の設立を支援した事例があります。
家賃収入を法人へ移し、役員報酬でご家族に分散した結果、毎年約1,000万円の節税につながりました。
詳しくは支援事例個人所得税と法人税の税率差に着目をご覧ください。
不動産投資の法人化のタイミングは、不動産投資での法人化のメリットとタイミングで解説しています。
東京での起業を加速させる「齋藤久誠公認会計士・税理士事務所」の設立支援
会社設立や法人化のご相談は、齋藤久誠公認会計士・税理士事務所へお寄せください。
公認会計士ならではの「数字に強い」経営サポート
代表の齋藤久誠は、公認会計士と税理士の資格を持っています。
有限責任監査法人トーマツを経て、みずほ証券のプライベートバンキング支援部で資産家の資産承継に携わってきました。
行政書士としても登録しています。
資産管理会社・不動産管理会社の設立をサポート
当事務所は、不動産オーナーや企業オーナーの資産管理会社の設立を得意としています。
資産管理会社・不動産管理会社設立サポートでは、次の内容をお手伝いします。
- 個人と法人で不動産収入にかかる税金を比べるシミュレーション
- 資産管理会社・不動産管理会社の設立
- 議決権や次の世代への承継を踏まえた法人設立のプランニング
初回相談無料!あなたのビジネスの「第一歩」を確実なものに
「株式会社と合同会社のどちらがよいか」「法人化すると税金はいくら変わるか」といった疑問から、お気軽にご相談ください。
ご相談は無料・完全予約制です。
二子玉川駅から徒歩3分の世田谷の事務所のほか、丸の内・代官山にも事務所があります。
ページ下部のフォームまたはお電話でご連絡ください。
会社設立と税理士に関するよくある質問
Q. 株式会社と合同会社はどちらがよいですか?
設立費用を抑えたいなら合同会社、取引先からの信用や出資を受けやすくしたいなら株式会社が向いています。
合同会社は法定費用が約6万円からで、定款認証も不要です。
将来の上場や外部からの出資を考えているなら、株式会社を選びましょう。
Q. 資本金はいくらにすればよいですか?
資本金は1円からでも設立できます。
ただし、融資の審査や取引先の信用では資本金の額も見られるため、運転資金の数か月分を目安にするケースが多くあります。
資本金を1,000万円以上にすると、設立1期目から消費税の納税義務が生じる点にも注意が必要です。
Q. 会社設立を頼んだら顧問契約は必須ですか?
必須ではありません。
設立だけをスポットで頼むこともできます。
ただし、顧問契約とセットで設立手数料を割り引く事務所が多いため、総額で比べて決めましょう。
Q. 税理士にはいつ相談すればよいですか?
社名や資本金を決める前の段階がおすすめです。
資本金・決算期・役員報酬・インボイス登録は、設立後に変えると手間や税負担が増えることがあります。
まとめ:東京で会社設立を成功させるならプロの活用を
会社設立を税理士に頼む価値は、手続きの代行だけでなく、設立後の税金とお金を設計できる点にあります。
押さえておきたいポイントは次のとおりです。
- 法定費用は株式会社で約16.7万〜24.2万円、合同会社で約6.2万〜10.2万円が目安
- 税理士の設立手数料は0〜5万円程度で、顧問契約とセットなら割引になることが多い
- 役員報酬は事業年度の開始から3か月以内に決め、青色申告の申請は期限内に出す
- 個人事業主・不動産オーナーの法人化は、所得税と法人税の税率差で判断する
会社設立や法人化をお考えの方は、当事務所のお問い合わせフォームからお気軽にご相談ください。

1978年神奈川県横浜市生まれ。監査法人トーマツで監査・IPO・M&Aに従事した後、みずほ証券にて総資産30億円以上の超富裕層向け相続承継コンサルティングに約10年従事。2020年に独立開業。2024年、東京・神奈川・千葉・埼玉を中心に金融資産5,000万円以上の方へ資産承継コンサルティングを提供するため、株式会社Family CFOを設立。
税理士登録番号139151/公認会計士登録番号30862/行政書士登録番号250803935
FAQ
よくあるご質問
- 電話・メールでの税務相談は可能ですか?
- 当事務所の方針としまして、ご相談の際には、直接お会いしてお話させていただいております。ただし、場合によっては、お電話にて相談を承る場合もあります。詳しくは、一度お電話またはお問い合わせフォームからお問い合わせください。
- 相談に行く際、事前に準備しておくべきことはありますか
- 初回面談はお客様のご相談事項をお伺いすることが中心です。ご相談事項に関連する資料をご準備ください。
- 費用はいくらかかりますか?
- お支払いいただく費用はご依頼事項により異なります。ご依頼いただく前にお見積書を作成させていただきますのでご依頼ください。
- 駐車場はありますか?
- 当事務所は専用駐車場を用意しておりません。近隣の駐車場をご利用いただくか公共交通機関でのご来訪をお願いいたします。
- 予約なしで相談できますか?
- 当事務所は完全予約制とさせていただいております。ご相談をご希望の際は、事前に電話またはメールでのお問合せをお願い致します。
information
事務所情報
- 社名
- 株式会社Family CFO
- 住所
- 〒100-0005
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- 03-6824-5731
- 最寄り駅
- JR東京駅丸の内北口から徒歩7分 東京メトロ大手町駅 D6出口直結
- 社名
- 株式会社Family Asset
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- 〒150-0034
東京都渋谷区代官山町20−23
Forestgate Daikanyama MAIN棟 3F
- tel
- 03-4500-7524
- 営業時間
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平日 9:00〜18:00 / 土曜 9:00〜12:00
当社は完全予約制となっております。
- 免許番号
- 宅地建物取引業 東京都知事(1)第113120
- 社名
- 齋藤久誠公認会計士・税理士事務所
- 住所
- 〒158-0094
東京都世田谷区玉川3-11-1柳小路東角3階310
- tel
- 050-3639-1594
- 最寄り駅
- 東急田園都市線・大井町線『二子玉川』駅 徒歩3分

















