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名寄帳とは|財産調査に役立つツールの取得方法・見方・請求に必要な書類を徹底解説

 名寄帳は、固定資産税が課税されている土地や建物を所有者ごとにまとめた重要な書類です。相続が発生した際、被相続人が所有する不動産を一括で確認できるため、相続手続きや不動産調査に役立ちます。本記事では、名寄帳の取得方法や見方、請求時に必要な書類について詳しく解説し、相続時のポイントや注意点も併せて紹介します。正確な情報をもとにスムーズな相続手続きを進めるために、ぜひご参考ください。

名寄帳とは|固定資産調査や相続時の財産調査に役立つツール

 名寄帳(なよせちょう)は、固定資産税を課税するために市区町村が作成する台帳の一つで、固定資産を所有者ごとにまとめた書類です。相続が発生した際に、遺産となる不動産の調査に役立ち、被相続人が所有する不動産の全貌を明らかにするための重要なツールです。

 相続手続きでは、遺産調査が不可欠です。名寄帳は特に不動産調査で威力を発揮し、相続人が見落としがちな不動産も一括で確認できます。ただし、法務局に提出が必須の書類ではないため、使い方に注意が必要です。

被相続人の不動産を一目で確認

 名寄帳は、同一市区町村内で被相続人が所有する不動産を一覧で確認することができます。複数の不動産を所有しているケースでは、相続人が把握していない不動産を見つけるために大変役立ちます。不動産の特定には、この帳簿を取得することが非常に便利です。

納税通知書に記載のない不動産も確認可能

 名寄帳には、固定資産税が課税されていない不動産(たとえば、共有持分権のある土地や私道、農地、山林など)も記載されている場合があります。固定資産税の納税通知書に含まれていない不動産も、名寄帳を確認することで見逃すことなく把握できるため、相続手続きの円滑な進行に欠かせない情報源です。

 名寄帳は相続の際に不動産の調査を効率的に進めるための重要な資料です。相続人が把握しきれない不動産を確認するためにも、名寄帳の取得はおすすめです。相続手続きをスムーズに進めるためには、専門家のサポートと名寄帳の活用をぜひ検討してみてください。

名寄帳の取得方法と必要書類—スムーズに取得するためのポイント

 名寄帳は、不動産の所在地がある市区町村の役場の資産税課(東京23区の場合は都税事務所)で取得可能です。不動産の所有状況を他の相続人に確認させたり、相続登記手続きに使用したりする際には、書面で取得することをおすすめします。

 取得には、1通あたり200円~300円程度の手数料がかかります。相続手続きの一環として、重要な資料となるため、事前に必要書類を確認してから手続きに臨むことが大切です。

名寄帳を請求できる人の範囲

名寄帳を請求する際には、状況に応じて以下の書類が必要になります。

納税者本人が取得する場合:本人確認書類(運転免許証など)
相続人が取得する場合:被相続人の死亡と申請者が相続人であることを証明する戸籍謄本
利害関係人が取得する場合:権利を証明する書類(賃貸借契約書など)
代理人が取得する場合:委任状、代理人の本人確認資料(運転免許証など)

特に相続人が名寄帳を取得する際には、被相続人の死亡証明や相続権を証明するための書類が不可欠です。さらに、代理人が請求する場合には、委任状を用意する必要があるため、事前に確認しましょう。

また、所有者と同居している親族が別の市区町村に所有する不動産の名寄帳を請求する場合、住民票など追加の書類が必要になることがあるため注意が必要です。

名寄帳請求に必要な書類

名寄帳を請求する際には、状況に応じて以下の書類が必要になります。

納税者本人が取得する場合:本人確認書類(運転免許証など)
相続人が取得する場合:被相続人の死亡と申請者が相続人であることを証明する戸籍謄本
利害関係人が取得する場合:権利を証明する書類(賃貸借契約書など)
代理人が取得する場合:委任状

特に相続人が名寄帳を取得する際には、被相続人の死亡証明や相続権を証明するための書類が不可欠です。さらに、代理人が請求する場合には、委任状を用意する必要があるため、事前に確認しましょう。

また、所有者と同居している親族が別の市区町村に所有する不動産の名寄帳を請求する場合、住民票など追加の書類が必要になることがあるため注意が必要です。

 名寄帳の取得は相続手続きや不動産調査において欠かせないステップです。スムーズな手続きのために、請求者の立場に応じた必要書類を準備し、適切に申請を行いましょう。特に相続手続きにおいては、戸籍謄本や委任状などの書類を事前に確認しておくことで、手続きの遅延を防ぐことができます。

名寄帳の見方のポイント|相続に必要な情報をチェックする方法

 名寄帳は、不動産の所有状況を把握するために非常に有用な資料です。特に相続に関連して名寄帳を確認する際、最低限以下の情報をチェックすることが重要です。これらの項目は、相続税評価や相続手続きに必要な情報を把握するために欠かせません。

名寄帳で確認すべき重要情報

不動産の所有者情報
 名寄帳には、不動産の現在の所有者が記載されています。被相続人が所有する不動産の状況を確認し、相続における財産分与の判断に役立てましょう。
不動産の基本情報
 種類(土地、建物など)
 所在地(市区町村、番地)
 用途(居住用、事業用など)
 地積(土地面積)
 家屋番号持分割合
 これらの情報は、不動産がどのような用途や状態であるかを把握するために重要です。相続の際に必要な不動産の価値や利用状況を正確に理解することができます。
固定資産税評価額
 固定資産税の評価額は、相続税を算定するための基礎となる金額です。不動産の時価とは異なり、固定資産税評価額をもとに相続税評価額が計算されるため、相続手続きにおいては必ず確認する必要があります。
固定資産税の課税標準額
 課税標準額は、固定資産税を算定する際に使用される金額です。評価額から特定の控除や調整が行われた後の金額で、税負担を確認するための指標となります。

名寄帳の情報活用—相続税評価と財産管理に役立てる

 名寄帳に記載されたこれらの情報をもとに、相続不動産の全体像を把握することができます。特に、相続税評価額の計算においては、固定資産税評価額と課税標準額を正確に確認することが重要です。また、不動産の持分割合や用途を確認することで、財産分割の計画や相続登記手続きにも役立ちます。

名寄帳を確認する際の注意点

 名寄帳は相続手続きや不動産調査で非常に便利なツールですが、誤った解釈をしてしまうと遺産分割協議や相続税の計算をやり直さなければならない状況に陥ることがあります。以下の注意点を押さえて、名寄帳を正確に確認しましょう。

所有状況が現在と異なる場合がある

固定資産税の納税義務者は、その年の1月1日時点での所有者が記載されます。そのため、1月2日以降に不動産の売買契約が行われた場合、名寄帳にその情報が反映されていない可能性があります。例えば、1月1日時点でAさんが所有していた不動産を翌日にBさんへ売却しても、名寄帳上ではAさんが引き続き所有者として記載されます。

また、1月2日以降に新たに不動産を取得してから被相続人が亡くなった場合、その不動産は名寄帳に記載されていない可能性があるため、相続財産の確認には別途注意が必要です。

取得した市区町村以外の不動産は記載されない

 名寄帳は、請求した市区町村内に所有する不動産のみが記載されます。つまり、他の市区町村に所有している不動産は反映されません。そのため、被相続人が複数の市区町村にわたって不動産を所有している場合は、各市区町村で名寄帳を個別に請求する必要があります。

被相続人がどこに不動産を所有していたのかが不明な場合は、弁護士や司法書士などの専門家に相談し、調査を依頼することが有効です。名寄帳に記載されていない不動産も、権利書や登記事項証明書、公図などを通じて特定できるケースがあります。

法人名義の不動産は載っていない

 名寄帳には、個人名義の不動産のみが記載されます。したがって、被相続人が経営する会社や法人が所有する不動産については、名寄帳には記載されません。法人名義の不動産を確認するには、別途登記事項証明書などの資料を確認する必要があります。

単独所有と共有不動産は別々に作成される

 名寄帳は、不動産の所有形態によって単独所有と共有不動産で別々に作成されます。相続手続きにおいて、被相続人が所有していた不動産を網羅的に把握するためには、単独所有の名寄帳と共有不動産の名寄帳をそれぞれ個別に請求する必要があります。この点を見落としてしまうと、相続財産の全貌を正確に把握できなくなる可能性がありますので注意が必要です。

また、共有不動産の名寄帳を請求する際には、市区町村によっては、共有者の中で指定された代表者の名前で検索や請求を行わないと、名寄帳が交付されないことがあります。そのため、代表者が誰であるかを事前に確認し、適切に手続きを進めることが重要です。

名寄帳を確認する際には、これらの注意点を踏まえて正確に情報を読み取ることが重要です。適切な確認を行うことで、相続手続きがスムーズに進み、トラブルを避けることができます。

まとめ|不明点があれば相続に特化した専門家に相談を

 名寄帳は、被相続人や自分自身が所有している不動産を確認するために非常に便利な書類です。遺産分割協議や相続税評価額の算出にも活用できる便利なツールですが、誤った読み方や解釈をすると、後々トラブルに発展する可能性があります。

 相続においては、特に間違いが許されない局面も多いため、専門家のアドバイスを受けることをおすすめします。齋藤久誠公認会計士・税理士事務所は、相続に関する専門家集団との強固なネットワークで課題解決に取り組みます。
 相続に関する問題が起きた場合、弁護士に相談することで、相続人間の紛争解決がスムーズに進みます。また、不動産の相続手続きや遺産承継に関しては、司法書士がサポートします。さらに、相続税の申告が必要な場合は、税理士に相談することで適切な手続きを進めることができます。

 相続に関する各専門家の役割を把握し、適切なサポートを受けながらスムーズに手続きを進めましょう。名寄帳は、固定資産税が課税されている土地や建物を所有者ごとにまとめた重要な書類です。相続が発生した際、被相続人が所有する不動産を一括で確認できるため、相続手続きや不動産調査に役立ちます。本記事では、名寄帳の取得方法や見方、請求時に必要な書類について詳しく解説し、相続時のポイントや注意点も併せて紹介します。正確な情報をもとにスムーズな相続手続きを進めるために、ぜひご参考ください。

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